「ブラインドネス」

そして今日は、映画公開時からずっと観たかった、フェルナンド・メイレレス監督作「ブラインドネス」を観ました。冒頭からずっと出てるあの日本の俳優さんは、確かガム「AQUO」のCMで息臭い男の役をやってるあの人だよね?なんだかお陰さまで最初っから最後まで息臭いイメージでしたが映画の面白さ自体には影響しませんでした。
で、面白かったです。こういうパニック系のお話は大好きなので、楽しめました。主人公の立ち位置が最初っからはっきりしていて、感情移入しやすく、それだけにずっと心臓が締め付けられるような恐ろしさでした。やっぱり上手だなあ、フェルナンド・メイレレス
で、ラストの数フレーズだけがちょっぴり難しかった(自分の理解で正しいのかが謎)んですが、これは原作(ジョゼ・サラマーゴ「白の闇」)読んだら意味がわかるようなものなのかな・・・?もし読んだ方あればやんわりと教えて頂けるととても嬉しいです!とかこんな閲覧数の少ないブログで言ってみる。

追記(6/2)

昨日どうしても気になって原作本、映画のレビューを読み漁って大体のところが把握できました。ラスト数フレーズ、自分の理解で大きく外してはいないようだけど、本当のラストの部分に関しては、解釈は委ねられてるのかな、と思いました。どっちにしろ、そういう暗喩的な描き方なんかを含め、やっぱりフェルナンド・メイレレスですね。もちろん原作に忠実に作られているみたいだから原作の力はかなり大きいんでしょうが(実際とても面白いらしいです)、ラストまで観て、ラスト付近の解釈ができて初めて、冒頭の医者と妻の会話が思い出され「ああっ!!!」て思わせるのとかは映画ならではなんじゃないでしょうか。

でも

いつもの自分であれば、「原作を読んでいない人はラストに至るまでが暗喩的過ぎて意味が分かりにくいから、もう少し分かりやすく描いた方が良かったのでは?」とかいうレビューを書いていただろうと思う。それが今回、「皆さんのレビューを見るまで解釈に自信すら持てなかった、読解力に乏しい自分をお許し下せえ!!」と思っているのはひとえにフェルナンド・メイレレス監督に対するファン心理であるので、ファンでない人は原作を読んでから観るとかすると映画をより楽しめると思う。
ただ、メッセージ性の強い映画を撮ることで知られる同監督ですが、それ以前にエンターテインメントがとても上手な監督さんなので、純粋なパニックホラーとしても十分楽しめるとは思います。読解力のない自分なんかはラスト付近まで作品のテーマとかメッセージとかピンとすらきてませんでしたもの。
とにかくオススメな映画であることは間違いありません。