読書の秋ですね

大きい直しにならないといいなー。

FAX送り終わって、楽しみにとっておいた小林泰三(こばやしやすみ)さんの短編SF小説集「海を見る人」を読む。ホラーやミステリーじゃない小林泰三さんの本は初めて読んだが面白かった。だいたい、今までだってホラー・ミステリー部分も面白いけど話の面白さが中心でファンだったのだから、面白くないわけがないんだけど。
そして、この短編集は装丁によらず、「ハードSF(言い間違ったらえらいこと)」というジャンルだそうで、どういうものかというと、科学的に検証可能な(つまり緻密に計算された)フワフワしてないSF集だということなのである。計算機片手に読んでもらってもいっこうに構わんそうですよ。しかし受験ですら数学を捨てた人間である自分にそんなことができるわけもなく、ひたすら物語部分の面白さだけで読ませていただきました。でも、地学は大好きだったので星とか天体とかの部分はとても楽しく読めました。話が細かくなるとさっぱりだけど。
とにかくSFファンの方もそうでない方も楽しく読めると思うので、オススメな1冊です。

以下すこーしネタバレ気味



この作者は基本的にブラックな視点の持ち主なので、表題作なんか普通の人に書かせたらとってもロマンチックなお話に終始すると思うのだが、オチで一味違う薄ら寒さとかを感じさせるあたりがもう最高。映像化などあったとしたら是非そこも忠実にやって欲しい。でも映像化難しいだろうな。金かかりそう。